安全が第一
沖縄旅行!世界に誇れる綺麗な海、世界遺産に登録された緑あふれるやんばるの森で遊ぶアクティビティーは誰もが一度は参加してみたいものです。実際にシュノーケリングやスキューバダイビング、リバートレッキングやシーカヤック、マングローブカヤックと沖縄の豊かな自然を活用した楽しいアクティビティーがたくさんあります。
そんな中で考えたいのがツアーの安全。
自然の中で遊ぶことは楽しい!だけど自然の中にはリスクも潜んでいます。ケガをしてしまったら、死んでしまったら、後悔しか残りませんよね。。。実際に多くの怪我や死亡事故も発生しています。そんな環境で安全に楽しく遊ぶためにどうすればいいかについて考えていこうと思います。
そもそもリスクってなに?
リスクとは何かが起きる可能性とその何かが起きた時の結果を掛け合わせたときに考えられる危険性と言われています。
例えば最初の写真。水の流れに逆らってロープを手繰りながら前に進んでいます。
流れが強いので手が離れて流されてしまう可能性は誰にでもあると思います。
ではもし流された先が、
・水深30cmの流れの緩やかな場所
・高さ20mの滝の上部
どちらの方が大きな怪我をしそうでしょうか?
このように「流される」という可能性に、流された結果どうなってしまうか?という結果を掛け合わせたものがリスクと呼ばれるものとなり、僕たちアウトドアツアーショップではこのリスクをいかに小さくするかが大事になってきます。
リスクを減らすガイド技術や装備
流されないために握力を鍛えてトレーニングをしてきてください!泳ぎを特訓して来てください!
申し込みの時にこんなことを言われたらキャンセルしちゃいますよね。じゃあこの可能性を下げるにはどうしたらいいか考えてみましょう。
リスクを減らすガイド技術
さっきの場所を後ろから見た時の写真です。水の流れは赤いゲストの方から写真右側の岩場の縁を通って、青いゲストの後ろの方に流れています。よって流されないために黄緑色のゲストが通っている内側を通るようアドバイスが出来ることも大事だし、流れが強すぎてゲストが進めないときはロープを設置するためにそこを泳ぎ切る泳力も、ロープワークも必要になります。
リスクを減らす装備
この場所はそもそも足の届かない水深のある場所です。
泳力に自信がないゲストもいる中でやはり必要なのはライフジャケットです。このライフジャケットも安全に使用できる期間は3年と決まっています。要は日焼けしてボロボロになったライフジャケットをレンタルしているショップは論外ということです。
またこの川の縁はもちろん、見えない部分にも岩が突き出している場合があります。万が一岩に手や足が当たった時に皮膚を保護してくれるウェットスーツはあったら安心ですよね。
ウェットスーツを着ることで水に入った際の冷えの対策もできるので一石二鳥なんです。
最近はボロボロのウェットスーツにライフジャケットでツアーを行う低価格が売りのツアーショップがかなり多くなっています。信じられないと思いますがウェットスーツを着せずにビキニにハーネスを付けさせてツアーを無理やり行う大手のツアー会社もあるのでショップ選びは要注意です。
それでもリスクは“ゼロ”に
ならない
これだけ対策すれば大丈夫!!なんてことはありません。リスクをゼロにする方法は唯一「それをやらない」という選択のみです。でもそんな悲しい選択はありませんよね。
自然環境でも日常の生活でも、いつ何が起こってもおかしくはありません。そのためにガイドというのはゲストを助ける技術というのも持っていなければなりません。一般的には危険な状況から助ける救助技術と、怪我をしてしまった際に救急隊に引き継ぐまでに行う救護技術と言えますが、この話についてはまた改めてしたいと思います。
HABU ASOBI代表 羽生