リバートレッキングは沖縄で気軽に楽しめるアクティビティーの一つです。しかしながら、自然を相手にするためケガをする可能性も十分にあるアクティビティーでもあります。リバートレッキングに合った服装を知り、準備をしてください。
また、沖縄のガイドツアーではレンタル装備を用意してくれるショップもありますが、その品質はバラバラです。
リバートレッキングに適さない装備をレンタルしているショップもあります。ツアーに参加される方も是非読んで頂き、お店を選ぶ際の参考にしてみてください。
沖縄やんばるの森の中を流れる川がリバートレッキングの舞台です。正しい服装や装備を準備するために、まずはその場所を知ることから始めましょう。
沖縄本島の川はおおまかに以下のような特徴があります。
水量が多いとそもそもリバートレッキングのように川を下流から上流に向かって歩くということが出来ません。よって沖縄の川はリバートレッキングを楽しむのに適したフィールドと言ってもいいと思います。但し、支流が多かったり、川の傾斜が急なため増水のスピードが速い傾向にあり、雨天時の引き返しの判断タイミングはかなり重要です。
毎年増水で川に取り残される人がいます。過去にガイドとそのお客様をレスキューしたこともあります。
また川幅が狭く谷になっている場所が多いため「高温・多湿・日陰」という苔の生育にはとても適している場所になります。水量が少なかったり、流速が遅いことも苔の生育を助けているため、コース上の岩はかなり滑ります。
沖縄でのリバートレッキングシーズンは春休みが始まる3月下旬~11月くらいまで。
気温は春・秋で20~25度、夏は25~30度が目安です。日影が多く近くに水が流れているので森の外と比較すると少し涼しい環境です。
水温は春・秋で18~20度、夏は20~22度が目安です。海水よりも常に低い温度のため、海に入る服装では寒さを感じることになります。
水に入って思いっきり楽しむツアーが多い当店では体温保持と皮膚の保護の観点からシーズンを通してウェットスーツをして頂いています。
川沿いのため水生昆虫や魚が多く、日の当たる場所ではトンボや蝶も多く見られます。
良くヒルやハブについて質問されますが、川の中を歩く分には遭遇することは極めてまれです。でも、毛虫や蚊、アブは良くいるので注意が必要です。(コースによってはアシナガバチなども出てきます)
コースや季節に合わせた服装選びはアクティビティーを快適に楽しむために重要です。
沖縄本島の中にもリバートレッキングが楽しめるコースが色々あります。ここで大事なのは「水に入っている時間」。膝下だけ濡らしていけるコースもあれば、腰まで来る場所や泳いで進むコースもあります。
深場のないコースで、泳いだり、滝に打たれたりしないのであればウェットスーツを着る必要はないと思います。
但し、皮膚の保護のために可能な限り肌の露出は控えた方が無難です。
深場のあるコースでは、水に入るたび身体が冷たくなります。場所の特徴でもお話した通り日の光が入りづらいため一度冷えてしまうとなかなか温かくはなりません。水に積極的に入って楽しむためにもウェットスーツの着用や沢登りに特化したウェアの着用がおすすめです。
頭の保護のためヘルメットは重要です。
まず、日陰が多いので日焼け防止目的での帽子は特に用意する必要はありません。
それよりも大事なのがヘルメット。川の岩は苔で滑りやすく、転んだらもちろんその周りも同じような岩がゴロゴロしています。
毎年骨折や捻挫などの怪我も発生しているため、特に子供にはヘルメットの着用をおすすめします。
ヘルメットの種類は様々です。サイクリング、ウォータースポーツ、クライミングなどアクティビティーに合わせて作られています。
リバートレッキングでは「強度」「軽さ」といった基本条件に加えて「通気性」「水抜けの良さ」などが重視されます。
当店では先の機能を満たし、世界的にも信頼のある、イタリアClimbing Technology社のヘルメットをレンタル用としてご用意しています。軽量で水抜けもよく、クライミングやキャニオニングなどでも使われることの多いヘルメットです。
頭を守る重要な装備であるヘルメットですが、残念なことに粗悪品が多く出回っています。
大手通販サイトで購入できるものはフォーム(内側のクッション部分)が分厚く、頭でっかちになったり、調整用のアジャスターがすぐ壊れたり、認証を通る強度があったとしても「快適」とはかけ離れたものが多くあります。
特にショップのレンタル品ではこのような商品を準備していることがあります。ガイドツアーに申し込む際はホームページやインスタの写真で確認をすることをお勧めします。
深場のあるコースでは必需品
足の届かない場所へ行く場合は必ず使用しましょう。海で問題なく泳げるという方でも川では溺れます。いくつか理由はありますが、
等が挙げられます。転んだ際に身体を守るクッションにもなるので必ずライフジャケットを着用しましょう。
見た目は一緒だけど沢用です。
「安全は足元から」
僕たちガイドがよく使う言葉です。足元がしっかりしていないと本当にケガをします。
しかしながら、川に入るのにまだマリンシューズを使っている人が多いし、ショップレンタルでもマリンシューズや少し足が固定されるサンダルを使っているところが多いです。これは本当にNGです。
沖縄の川は苔が育ちやすく滑る場所が多いのですが、苔とマリンシューズの相性は最悪です。
また膝ぐらいの深さでも足元の岩が見えづらいため、つま先で岩を確認しながら歩く場面もありますが、それをつま先の空いたサンダルで出来るでしょうか?ガバガバなサンダルで出来るでしょうか?答えはもちろんNOです。
そんな沖縄のフィールドに最も適しているのがフェルトを使ったフェルトソールシューズ。苔場に強く、しっかりとグリップをしてくれます。安心感は2倍、疲労度は半分になるシューズです。
但しゴムソールと違って種子やバクテリアが付きやすく、綺麗にすることが難しいソールです。よって地域をまたいで使用する場合は生態系にダメージを与える可能性があります。個人で購入し地域を跨いでの使用には注意です。(ヨーロッパでは使用を禁止している地域があります)
アウトドアスポーツを楽しむ上で正しい服装や装備は必要不可欠です。
しかしながら、未だに正しい服装や装備で楽しんでいる人やショップが少ないのが現状です。
ありえない話ですがサンダルでガイドするひともまだまだいます。
沖縄ではガイド制度がなく、知識のない人がガイドしているケースも多くあります。怖い思いをしないためにもしっかりと下調べをして個人で楽しんだり、ガイドツアーに申し込むようにしてください
HABU ASOBIではお客様に正しい装備を知ってもらうこともガイドツアーの役割と考えています。
その為、お客様に使用して頂く装備は日本全国どのショップと比較されても恥ずかしくない水準の物をご用意しています。
安全管理についても国際資格の野外救急法を所持しているガイドがご案内するので安心です。
お店選びに困ったら是非当店をご利用ください。