アウトドア環境について考えよう
まずは想像してみましょう!海や山や川でもどこでも構いません!一人でも、仲間とでも、ガイドツアーでもOKです。
綺麗な景色、車の音も聞こえない、秘境と呼ばれ、まわりには人のいない特別な場所。
何をしないでもただいるだけで癒されるそんな場所です。
想像するだけで気持ちいいですよね。
では質問です。
急にたまたま居合わせた人が、仲間が、ゲストが怪我をしてすごく苦しんでいます。
・そこは携帯の電波はありますか?
・119に電話が掛けられてもすぐに助けが来そうな場所ですか?
・助けられそうなファーストエイドキットは持っていましたか?
アウトドア環境の多くは普段生活をしている場所と違い、携帯の電波がなく、救助隊のアクセスに時間がかかり、十分な医療資材がない。そんなことが珍しくはありません。
私たちはそういった場所に楽しみと癒しを求めて足を運んでいるわけです。でもいざという時に対処できる知識や技術、道具を持ち合わせているか?これはすごく大事なことで、特に私たちアウトドアガイドにおいてはゲストを安全に案内するという責任もあります。
通常の救命技術では不十分?
一般的に知られている救命講習としては日本赤十字や消防が行っているものが一般的です。今でもアウトドアガイドの多くが持っている資格です。
この講習で何をするかというとBLSと言われる一次救命処置。
すなわち心臓が止まってる!とか、呼吸してない!とか、めっちゃ血が出てる!
救急車が来るまでの約10分間どうにかしてこの人を助けるために行動しよう!誰か協力してくれる人を呼んで、救急車呼んでもらって、AEDと、救護セット持ってきてもらって。。。
という講習です。
日本での救命率が高いのはこの講習をたくさんの人が受講し、出来るようになったからだと言って間違いないでしょう。
ではでは、
今の、
「救急車が来るまでの約10分間どうにかしてこの人を助けるために行動しよう!誰か協力してくれる人を呼んで、救急車呼んでもらって、AEDと、救護セット持ってきてもらって。。。」
これアウトドア環境で通用するでしょうか?
もしかしたら役に立つかもしれない。けれども環境から考えて少々無理があることが多いですよね。AEDなんかないし、絶対車でそこには来てくれないですよね。
しかも今は命に直結するような問題だけを例として挙げましたが、なんだかよくわからないけど体調が悪い、なんだかよくわからないけど意識がおかしいとか、そんな時にしてあげれれることは習わないので結果的に「大丈夫?」と背中をさすってあげることしか出来なくなる人が多くいます。
なので、アウトドアを楽しむ人には日本赤十字や消防で習う救急法よりももっと高いレベルの救急法を習得する必要があるのです。
世界標準の野外救急法
野外救急法=Wilderness Medicineは、
・決定的な医療処置を受けるまでに時間のかかる
・医療資材が限られている
・過酷な自然環境
このような場面で傷病者が決定的な医療処置を受けられるまでの間、処置や管理、必要に応じて搬送までを行えるようにする救急法です。北米で生まれ、現在では一つの医療分野として確立されている救急法です。
海外のいくつかの国ではアウトドアガイドは人の命を預かる責任ある仕事として国家資格に認定しており、その中の必須資格としてこの野外救急法が含まれています。
日本でも海外の旅行者多く訪れる北海道、長野なので独自に作られたガイド資格制度の中の必須資格となっており、その流れは沖縄にもやってきています。
選ぶべきはこの資格を持つガイド
この資格をもつガイドは自分や周りの人のリスク管理をしながら、苦しんでいる傷病者を助け、過酷なアウトドア環境から出来る限りの知識と技術を駆使して救急隊に引き継ぐ術を習得しています。
沖縄県内にはまだまだ資格者は少ないのが現状ですが、いろんなジャンルのアクティビティーがある中で少数ではありますが存在しています。
ガイドプロフィールを見れば必ず有資格が書いてあるので、是非野外救急法を持つガイドが在籍するお店を選んでみてください。HABUASOBIのガイドももちろん有資格者です。
インストラクターも務めるHABU ASOBIのガイド
野外救急法団体「Wilderness Medical Associates」は世界31か国で採用されている野外救急法団体で、世界中に約200名のインストラクターが在籍し、野外救急法を教えています。
日本にはWilderness Medical Associates Japanがあり、11名のインストラクターが在籍していますが、HABU ASOBI代表の羽生知矢は野外救急法を日本中で教えるインストラクターとしても活動しています。